素の表情を大事にしたい
私の特徴として、担任している子どもたちの素を出させるという特徴があります。
担任する子が去年と違ってめちゃくちゃ話すようになったり、怒りをあらわにしたり(家で発散してたのが教室でも出すようになる)、表情が豊かになったりしてきます。
もちろん、良いことだけでなく、我慢していたことが出るようになるので、トラブルも起きます。
よしあしなのですが、私は素の状態から自分の課題を見つめることで、自分の今後に生かして行って欲しいと思っているので、多少のトラブルが出ることを承知で、素の表情で学校生活を送れるように仕向けます。
謎の踊りが始まる
さて、今回そんな中で、男子たちが「なめとこしーたー」とか言いながら、教室の中を徘徊しつつ腰を突き出しながら踊るという現象が起きました。
何だ…これ
動きを見ると、明らかに変なのですが、歌の意味が分からないから、的確に指導できない。
一昔前、教室で流行ることはテレビが発信源だった
一昔前であれば、子どもたちがこのようなムーブメントに乗っかるときは大抵テレビが発信源でした。なのでこちらも把握が容易でした。
例を挙げてみれば
- 「3の倍数でアホになる」
- 「そんなの関係ねぇ」
- 「ゲッツ!」
- 「あたりまえ体操」
あたりはテレビが発信源に思いますが、最近テレビじゃ無くなってきまして…。
YouTubeの台頭
- ラッスンゴレライ
- 本能寺の変
- PPAP
あたりはYouTubeが発信源に思います。でも、これらは比較的テレビでもフォローされていたので、そこまでアンテナを高くしなくても「あぁ、あのネタね」くらいの認識はあったんです。
ところが、
- ちんちん侍ゲーム
は完全にはじめしゃちょーやマックスむらいと言ったYouTuberが発信源でしょう。YouTubeを見ない教員は知りません。(さすがにうちの教室ではおおっぴろげに流行ることは無かったのですが、休み時間中の子どもたちの雑談の内容には出てきてました。)
それで、今回の「なめとこしーたー」ですが、調べてみたらYouTubeとInstagramとTikTokの合わせ技っぽいですね。
Dame tu cositaが正しい表記みたいでした。
日本語訳は上のサイトに委ねますが、まぁ教室で言って良い言葉じゃ無いことは確か。
禁止令発令したものの…
ちょっと遅れてしまいましたが、状況把握ができたので禁止令を出しました。
でも、その間に男子たちの踊りを見た女子たちもいるわけです。セクハラです。
昨今流行る兆候をつかみ損ねると対応が後手に回ってしまいます。
一体どこまでトレンドを追えば良いのでしょうか。
それとも、素を出すことをやはり抑えさせていかないとならないのでしょうか。
ここら辺、まだ答えが見つけられていません。
公の場である一方で、個人が自己実現をしようと試行錯誤する場でもある。
抑え込むことで秩序は保たれるかも知れませんが、個性を殺すことにもなる。
このバランス感、頭を悩ませます。
いっそ女王の教室みたいに恐怖政治をしてしまえば、楽といっちゃ楽なんですけど、それって結局は私が楽なだけで子どもたちのためにはならない(と思っている)。
こういうケース、どんどん増えていくんだろうなぁ。
YouTube、Instagram、TikTokで流行っているものを追い続けて指導するのはちょっと大変です。本当は、後手の指導じゃなくて、積極的に的確な判断ができるように、公の場でのハラスメント行為をしないように自制する心を育てる指導をすべきなんでしょうが、どうやって指導するのこれ。
愚痴を一つだけ言わせていただければ、おうちでも話をして欲しいです。是非よろしくお願いします。