休校措置によって、授業動画を作り始めたのですが、思ったことを書き残しておきます。
否定派だった
YouTubeで授業動画を配信しようとしている小学校は、コレが相手だと言うことを認識した方がよい。https://t.co/G6jQ4TvwoI pic.twitter.com/dUmnTzocVi
— すずすけ@Type_T / ブログ「パパ教員の戯れ言日記」 (@szsk_edu) 2020年4月15日
要するに、世の中にはもっと良い動画教材なんて山ほどあるのだから、再度作っていたら勿体ないという立場だったのです。
ところが、実際に作っていく上でちょっとだけ見方が変わりました。
動画を作ること自体が膨大な教材研究になる
前提として、本校はMicrosoftのTeamsを活用しております。(この詳細はまた後日に)
ですから、Teamsの投稿として授業の動画をアップロードしている訳ですが、いくつかの良い効果がありました。
その一つ目としては、動画を作ること自体が膨大な教材研究になると言うことです。
今回、学年でチームを作っていますので、学年で1人が動画を撮れば、それが全てのクラスで共有されます。言い方は悪いですが手を抜くことはできません。
Teamsの導入の際、「できれば5分以内に収めてください。」とお伝えしたので、「短い時間で伝えるために、情報をそぎ落とす工夫」が求められています。この情報をそぎ落とす部分が、まさに教材研究になっています。
たくさんの情報、伝えたい情報をそのまま垂れ流す(本ブログ)ようでは、結局何が伝えたいのか曖昧になってしまうことも少なくありません。
特に、教材研究を重ねれば重ねるほど、伝えたいことは増えていく傾向にあります。研究授業などで時間内に終わらないことがあるのは、教材研究を重ねた結果、山盛りにしてしまう傾向があるからだと私は思っています。
ところが、今回はそれを削いでいかないといけません。結果、コアは何か、一番伝えなくてはならないことは何か、というその授業時間の本質を問うことになります。
そこがまさしく教材研究の肝になっており、私たちの本質的なお仕事が行われることになっています。
また、今年から教員になった方も少なからずいます。
その方達は普段ですと、児童相手にいきなり授業を進めていかなくてはならないという、OJTここに極まれり状態なのですが、今回は学年で動画を作っているので、十分に話し合う時間があります。ですから、授業の作り方やコアは何かという問いについて、学年で考えていくことができます。これは初任者にとっては凄まじい研修になります。更に、他の先生の授業を動画で見ることができる点についても、身近な先生がどのような授業をしているのか知る機会になり、私も勉強しています。
子どもたちにとっての良さ
授業動画の出来の良さや面白さだけで言えば、数多くの動画の方に軍配が上がるのは言うまでもありません。
スタディサプリでは、受講者の学習ログを解析し、途中離脱した理由を分析。例えば、先生が黒板側を向いて画面に背を向けたり、画面から姿が見えなくなってしまうと離脱が増えます。分析後、同じ単元を何度も撮影し直しています。現時点で4万本ありますが、大量の試行錯誤の連続で動画ができています。
— 小宮山利恵子 | スタディサプリ教育AI研究所所長 | 東京学芸大学大学院准教授 (@RiekoKomiyama) 2020年5月10日
こんなのに勝てるはずが無いのです。
ところが、子どもたちにとっては「まだ会ってない担任が授業を通じて伝えていること」というのが、授業の内容だけでは無さそうなのです。
その担任の先生の声色であったり、表情であったり、ギャグの頻度であったりと、授業の動画には実際に伝えたいこととは違うけれども伝わることが多くあるようなのです。
実際にTeamsの返信を見ていると、授業内容に言及するだけでなく、それ以外の伝わったことについてのコメントを書いている児童も見受けられました。
明らかに、子どもたちは担任がする授業というものに対して好意的です。
多分それはZoomでの朝の会を通じて、多少なりともつながりができているから、ということも考えられます。
結局、子どもたちは学習内容が面白いから動画を見ているわけでは無く、これから担任する先生、朝の会でつながりができた先生が授業をしているから見ているんだ、ということも、少なからずあるのでは無いか、ということを思いました。
本当に子どもたちはえらいよ。
最後にこれを言っておわりにしておきます。
本当に、本当に子どもたちはえらいですよ。
よく知らないTeamsがいきなり導入されて戸惑うかとおもいきや、しっかりと授業の動画を見て、ノートを丁寧に仕上げて写真付きのコメントをくれる子たち。
いや、本当にえらい…。
確かに休校明けたら、全員が見ているわけではないのでやり直す必要はあるのですが、こちらもコアの部分まで考えた教材研究が終わっていますから、むしろ上手に授業できます。
と言う訳で、確かに車輪の再発明かも知れませんが、全くの無駄では無いということが分かりました。
なんと言っても、相手を想定しながら授業しているのが楽しいです。
あー、私のやりたいことって、やっぱり授業だったんだなーと再確認。
ただ、動画の撮影の為に音楽室でiPadを立てていたら…
うわああああああああああああああああああ
— すずすけ@Type_T / ブログ「パパ教員の戯れ言日記」 (@szsk_edu) 2020年5月13日
ガラスフィルムつけてないのに!!!!!!!!!!! pic.twitter.com/VWP3ydh3h3
まさか買って一ヶ月で画面割るとは。
— すずすけ@Type_T / ブログ「パパ教員の戯れ言日記」 (@szsk_edu) 2020年5月13日
やっちまった!ドラムの上で倒れてペグが画面にあたる。音も無く割れる。
これは大損!
iPadはデレステのために画面フィルム貼ってないんですよ!!
カモン!Apple Care!
これだからApple Careは有り難いのよね… pic.twitter.com/PA0LQBo7nS
— すずすけ@Type_T / ブログ「パパ教員の戯れ言日記」 (@szsk_edu) 2020年5月13日
皆さんも、お気をつけください…!