パパ教員の戯れ言日記

このブログの発信は個人としての発信です。こんな教員もいるのかと思っていただければ幸いです。

GIGAスクール構想で配付されたiPad、カメラが使えないようになっている…等、各地で端末に制限がかかる

GIGAスクール構想での配付される端末

GIGAスクール構想によって、一人一台の端末が公立小中学校の児童生徒に行き渡る予定(そしてそれが新型コロナウィルス感染症に伴う休校措置を受けてかなり前倒しになって進められた)なのですが、Twitterで報告される実態がちょっと「???」なので、いくつか取り上げておきます。

配付されたGIGA端末(iPad)での事例

 まずこれ。iPadの良さと言ったらiOSが今まで培ってきたカメラの素晴らしさですよ。
それがゴッソリ制限入ってます。何が目的なのか。おそらく盗撮とかそういうのを気にしての制限だと思います。

(そして他のアプリやWebサイトからのカメラ呼び出しという回避策は使える模様。意味なし。)

はい、次。

教員用端末にもガチガチの制限をかけていくスタイル。
今時YouTubeって、文科省のチャンネルがあって授業準備や授業でも使える動画が多数あるのですが、どうやって見れば…。

はい、次。

 GIGAスクール構想においては、1Gbps以上の回線、CAT6Aでの校内LAN敷設、Wi-Fi整備が求められているので、もしかしたら改善あるかもですが、複数人がYouTube開いても快適くらいのネットワークは欲しいところ。

そしてこれ。

 …。うん。そうだね。うん。

リテラシー教育を行わずに制限だけかけておけば良いと言う考え方

これ、完全にevilです。
GIGA端末はできる限り、制限をかけるべきでは無いと私は考えます。建前上かけるとしたら、アダルトサイトに繋がらないようにするくらい。(とは言え、普通に出てくる広告がアダルトっぽいのばっかり出てくることもありますが…)

例えば、

  • ついつい端末の使用時間が多くなってしまうのをどうするのか
  • やるべきことよりもYouTube閲覧をしてしまうのをどうするのか

といったことに、真っ正面から向かい合わせるべきです。だって学校で教えられるようになったんですもん。やりましょうよこれ。大人だっていますよ。子どものうちに向かい合わせた方がいいですよ。

共有機能だって、確かにアクシデントが起きる可能性は否定しません。しかし今後の社会で生きて行くにあたって、共有機能やコメント機能を使うスキルは、基本的なスキルとして持っているべきです。そして、そのことによるメリットは計り知れません。

うちのクラス。授業中には共同編集モードで一つのファイルをワイワイ言いながら作成し、家でも家のパソコンから続きをしている様子がありました。一時期はスタンプばっかり貼って、荒らしか、と思う事象が起きたのですが、飽きればこうやってちゃんと活用するんですよ。それを一時の気の迷いで制限しないで欲しいところ。

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共同編集+家庭学習

そもそもGIGA端末なんて、4万5千円の枠で買った自治体は端末のスペック的にハンデ背負ってる状態なのに、それ以上制限加えたら、ICT機器を楽しみながら使ってくれる子どもたちなんて出てこないですよ。

「鉛筆はさー、あの尖った先で友達を突き刺したら危ないから禁止しない?」

「鉛筆の尖った部分が危険だから丸めた状態にするように指導しよう」

って言ってるのと一緒です。分かってないだろうなぁ。

要は道具。使い方。

そしてこれらの制限は、市町村の教育委員会によって決められます。(国は制限しろとか言ってない、むしろクラウドをガンガン使えるように法整備)

おかしいと思ったら、保護者から市教委、というか首長に声を届けるのはアリかと思います。

どうにかしてこれら謎の制限を撤回していかなくてはなりません。
これじゃあまた文鎮化まっしぐら。制限かけて活用されない、そんな税金の無駄遣いを推進する教委には、声を上げていく必要があるでしょう。