パパ教員の戯れ言日記

このブログの発信は個人としての発信です。こんな教員もいるのかと思っていただければ幸いです。

小学校で求められているプログラミング教育って高度過ぎませんか。

PE Clipに実践事例を載せようと実践を集めております。

peclip.com

ところが、載せようと考えれば考えるほど、「これって高度過ぎないか…?」と思ってきてしまったお話です。

そもそも小学校で要求されているプログラミング教育ってどういうモノなのか

文科省の議論のとりまとめには、以下のように書いてありました。

小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ):文部科学省

中学校や高等学校の段階では、簡単なプログラムの作成や、コンピュータの働きの科学的な理解などを目指し、技術・家庭科や情報科において構造化された内容を体系的に学んでいくことが必要となる。一方で、小学校におけるプログラミング教育が目指す、身近な生活の中での気付きを促したり、各教科等で身に付いた思考力を「プログラミング的思考」につなげたり、コンピュータの働きが身近な様々な場面で役立っていることを実感しながら自分の生活に生かそうとしたりするためには、学級担任制のメリットを生かしながら、教育課程全体を見渡した中で、プログラミング教育を行う単元を各学校が適切に位置付け、実施していくことが効果的であると考えられる[7]。

ものすごい意地の悪い解釈をします。

中学校以上では、技術家庭や情報において、カリキュラムがしっかりと組まれています。でも、小学校では、各教科内でプログラミング教育をやるから、どの単元でどうやってやるかは各学校で考えてね。


○ プログラミング教育の実施に当たっては、コーディングを覚えることが目的ではないこと[8]を明確に共有していくことが不可欠である。また、「主体的・対話的で深い学び」の実現に資するプログラミング教育とすることが重要であり、一人で黙々とコンピュータに向かっているだけで授業が終わったり、子供自身の生活や体験と切り離された抽象的な内容に終始したりすることがないよう、留意が必要である。楽しく学んでコンピュータに触れることが好きになることが重要であるが、一方で、楽しいだけで終わっては学校教育としての学習成果に結びついたとは言えず、子供たちの感性や学習意欲に働きかけるためにも不十分である。学習を通じて、子供たちが何に気付き、何を理解し、何を身に付けるようにするのかといった、指導上のねらいを明確にする必要がある。

コーディングを覚えさせる教育じゃないよ。交流などを通して思考をアクティブに働かせつつも、生活の具体的な場面に結びつき、子どもたちが学習成果を上げられるような課題の設定をしてね。

○ なお、プログラミング教育を教育課程全体の中で位置付けることについては、各学校における実施につながるのかどうかとの懸念もある。次期学習指導要領においては、各教科等を束ねる総則の規定を抜本的に見直し、教育課程全体を見渡した教科横断的な取組が実施されるよう、各学校の「カリキュラム・マネジメント」が明確に位置付けられる方向で検討が進められている。各学校が地域の実情や子供たちの姿、指導体制の現状等を踏まえながら、最善のプログラミング教育が提供されるよう、総則の規定において明確に位置付けるとともに、具体的な実施の在り方については、学習指導要領の解説や指導事例集を広く普及させることで、各学校における具体的な実施をしっかりと確保していくことが求められる。

どうやるかは、各学校で考えてね。(なお、指導事例集は全く普及していない模様)

理想やハードルをとても高くあげておいて、どうやるかは丸投げなんですよ。これ。

 2020年に始まるということは、少なくともその前の歳の2019年には試行してみないとならない。早いところだともうそろそろ動き始めて、どの単元にプログラミング教育を入れるかを考え始めないと2019年の年間指導計画に入れ込めません。

なのにですね、文科省のここです。

プログラミング教育実践ガイド|学校教育分野|教育の情報化

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総合とか、特活ばっかりなんですよ。例示が。辛うじて図工がある。

生活科の実践を見ると、

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これって、生活科じゃないですよね。情報じゃないですか。

この時点で、各教科のねらいに応じたプログラミング教育が無理なんだろうなと分かります。

次のエントリーでは、違った切り口から、もう少し語ってみようと思います。