パパ教員の戯れ言日記

このブログの発信は個人としての発信です。こんな教員もいるのかと思っていただければ幸いです。

男女が手を繋ぐと協力できる? 「チームが協力するには?」をPAを通じて考察

書かないと忘れちゃうので連続だろうが何だろうが書きます(汗

体育が雨でつぶれてしまったのでPAやりました

今週は晴れた日が多かったのですが、週末に近くなると雨模様。
体育がつぶれると、とっても残念。なので、PAを導入してみました。

PAとは

PA、Project Adventureと学校教育の関わりについては、本家のサイトがよいと思うので、そちらをご覧ください。

www.pajapan.com

簡潔に言ってしまえば、体験学習型のチームビルディングの手法ととらえることが出来ます。

はじめに…価値の共有

Cゾーンから出て、挑戦するときに成長が生まれること
安全に、冒険すること
振り返りを大切にすること(ジャーナルに書きます)

といったことを共有。本当は5つの原則があるのですが、ちょっと省略。

一つ目のPA パタパタ(と私は呼んでいる)

クラスが大きく1つの円になり、床に両手をつけます。
やり過ぎると土下座っぽい体勢になるので気をつけましょう。(笑

大人がやるときは、胸元が開いていないことを確認しないと大変ですよ。

右手、左手の順で床を叩いていきます。前の人が終わったら次の人。
一周するまで何秒かかるか、計測します。

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やると分かるんですけど、こんな単純なことなのになぜかめちゃくちゃ燃えます。
なお、30人程度なら4秒くらいは少しやれば簡単に達成できるはず。

私は見守りです。意見を出してもらってどうする?やってみる?とたずねたり、タイムを計測する役をやりました。

という訳で、5分くらいで4秒はクリア。意見を出す素地も出来ただろうと判断し、次の体験へ。

二つ目のPA 手つなぎインパルス

ハードルを上げます。
次も同じく円になって座ります。手を繋いで後ろへ。右手を握られたら左手を握って、隣へと伝達していきます。

今、並び方は適当だったので、男子同士、女子同士では手を繋ぐのに抵抗はないのですが、男子と女子の間では、「え、俺ヤダよ~」って言う子もいます。見守ると、繋いでもいい子が場所をチェンジしてくれてました。うんうん。そういうの、大切。

難易度が上がったので、15秒くらいでしかクリアできず、どうしたらいいか、という意見を出し合う中で、元2組だった子が発言します。

「俺たちが去年やった時は、男女サンドイッチになってやったんだよ。そしたらかなり速かった。」

反発しますよね。当然。

「えー、今のですら嫌なのに、男女でサンドイッチなんて無理ー。」

「そんなこと言わないでやってみよう?やってみないと分からないじゃん。」

「えー。じゃあ、1回だけ。でも無理だったらすぐに戻すから。」

という流れがありました。チャレンジして欲しいという最初の話はしっかりと聞いてもらえていた様子です。

という訳で、私が何を言ったわけでも無く、男女が交互に並んで円になり、手を繋いでミッションに挑戦するという、最初にしては結構壁が無くなった光景が広がっています。

あ、この活動なのですが、嫌なら外で見ていてもよいので、自分の意志で参加しています。

そして、チャレンジするも、タイムが全く変わらないので元に戻すことに。
その後も何回か挑戦するも、タイムが縮まらない。

本当なら、ここで考えさせたりするところだとは思うのですが、今回のねらいはここでは無かったので、適当なところで切り上げて次のPAへ。

三つ目のPA パイプライン

今日はこれがやりたかったんです。

www.youtube.com

この動画だと、落ち着いた雰囲気でやっていますが、小学生がやるとこんなものでは済みません。

クラスを4つに分けて、4チームでやってみました。

クラスが成長していないと、

「ぎゃー落ちたー」

「お前、もっとちゃんとやれよ!」

「ミスすんなよ!」

「うわー、○○のせいで落ちたわー。」

という、言葉がどんどん出てきます。思わず怒ってしまいそうですが、グッとこらえて、「どんな声かけをすると、チームが協力できるかな?」というにとどめます。

今年も開始直後は「きゃー」とか「わー」とか聞こえていたので、こりゃぁ、マイナスの言葉が多く出るだろうなーと予想していたのですが、1つのグループはマイナスの言葉が一切出ない。

「わ、落ちちゃった。」
「ドンマイドンマイ、次行こうぜー。」
「次はこうするとうまくいくかも。」
「そっかあ、みんな、次はこの作戦で行ってみようぜー。」

てな具合に、良好なコミュニケーションを取っています。

さて、どのグループが一番はじめに4つのビー玉を指定の場所まで運べたかと言えば、当然ながらマイナスの言葉が一切無かったグループでした。

最後になってしまったグループは、マイナスの言葉も出ていましたし、やりたくない、と見学している子まで出ていました。(そして見学しているのにマイナスの言葉を投げかけている)

と、ここまでやって、振り返りジャーナルに書きます。

振り返りから生まれる価値

振り返りジャーナルに書く視点は次の2つとしました。

  • パイプラインの時に、どんな言葉が聞こえてきたか。
  • 3つの活動を通して、チームが協力するために必要なことは何だろう。

普段、振り返りジャーナルをほとんど書かない子も、黙々と書いています。
ぎっしりです。

書き終わって自分の意見がもてたら、発表してもらいました。

パイプラインの時に、どんな言葉が聞こえてきたか

  • はじめのうちは、マイナスの言葉が多かった。後から気をつけてプラスの言葉がけを増やすようにしたら、うまくいくようになってきた
  • はじめ、「ちゃんとやれよ」って言われたときはムカついたけど、「次、がんばろう」って言われたときは、がんばってやってみよう、って気になった
  • 最初から最後までマイナスの言葉ばっかりで正直ムカついた

3つの活動を通して、チームが協力するために必要なことは何だろう

これは難しかったみたいですが、こんなのが出ました。

  • 男女が協力すること
  • 普段から話をたくさんしておくこと
  • 仲よくすること
  • プラスの言葉がけをすること

さすがに、「手を繋ぐこと」は出ませんでしたが(当然ですw)、これらの気づきを今後のクラスでの活動に生かして欲しいなと思います。

きっと忘れたりしますので、このようなPAの取り組みを何回か積み重ねていって、より良いチームビルディングが出来るよう、応援していこうと思っています。